東京都内に集中する訪日外国人客に温泉旅館での宿泊も楽しんでもらおうと、東京から2時間圏内の9県10温泉地が広域連携し「東京エッジコンソーシアム(TEC)」を立ち上げた。
3月25日、東京都文京区の東洋大学白山キャンパスで開いたキックオフカンファレンスには、東部トップツアーズ、JTB、KNT-CTホールディングス、日本旅行、エクスペディア、JR東日本、茨城交通などの関係機関も出席した。
連携した9県10温泉地は、栃木県・鬼怒川温泉(東京から約2時間)、群馬県・伊香保温泉(同2時間)、新潟県・越後湯沢温泉(同1時間20分)、長野県・戸倉上山田温泉(同2時間)、山梨県・石和温泉(同1時間30分)、埼玉県・名栗温泉(同1時間30分)、神奈川県・湯河原温泉(同1時間20分)、千葉県・鴨川温泉(同2時間)、茨城県・筑波山温泉(同1時間30分)。
TEC代表発起人の小野氏(鬼怒川パークホテルズ専務)=写真中央右=は、立ち上げのきっかけと経緯について「昨年6月に国土交通省大臣が認定した、外客のための七つの広域観光周遊ルートから関東地域がすっぽり抜け落ちていることにショックを受けた。同じ思いを持った8温泉地の若手経営者が集まり、翌7月から会議を重ねてきた」と説明。目的と展望については「10温泉地をつなぐ広域交通網の中心として機能するハブを東京と位置づけ、多様な文化を有する関東周辺の観光地へ、海外からのお客さまを、競争して奪い合うのではなく、協働して創造していく。関東地方における広域連携事業の模範を目指したい」と述べた。
TECは事務局をアジア交流促進協会(東京都台東区、梁春香代表理事=東洋大学国際観光学部国際観光学科教授)=写真中央左= 内に置く。
4月から広域観光周辺コースの作成と海外へのセールス活動を具体化させる計画だ。
観光経済新聞 2016年4月2日発行版より